ASEAN進出ブーム、マイナー外国語人材不足問題際立つ

 ベトナム語、ビルマ語、インドネシア語・・・。中国では、アセアン諸国のマイナー言語人材の需要が急増し、高給取りが続出している。

 今朝のマレーシア中文経済紙「南洋商報」に特集された。中国企業のアセアン諸国語人材の求人件数が急増し、一部、稀少外国語人材の月給はすでに1万5000元以上まで跳ね上がっているという。

 外資の中国撤退だけでなく、中国企業も中国撤退、いやアセアン進出だ。これに対応し、中国の大学は一部すでにマイナー外国語専門育成学部を立ち上げ、人材の育成に取り組み始めた。

 日本企業にとって稀少外国語人材の争奪戦になるだろう。知り合いのベトナム人通訳者はすでに日系企業からの依頼が殺到し、私のメールにも迅速に対応できなくなった状態だ。考えてみれば90年代の中国も同じ、中国語ができるというと、引っ張りだこという時代もあった。

 一つの外国語をマスターするには1000時間かかるという。一日1時間勉強した場合、3年もかかる。大きな投資だ。それが何年で減価償却していくかは各人それぞれだろう。中国語あたりのメジャーであれば、ビジネスに限らず生涯の資産として考えることもできるが、マイナー外国語になれば、やはりビジネス分野の用途以外の拡張性が少ない。

 私自身もベトナム語がまったくできない。いろんなベトナム情報を入手すると、まず一次自動翻訳にかけ、概ねの意味を理解したうえで選別し、必要に応じて精読翻訳を依頼する。その自動翻訳ソフトは、実は、ベトナム語→中国語を使っている。越日よりも越中のほうが正確度がはるかに高い。それは、文法的にベトナム語と中国語の類似性が高いからだ。

 ということで、悪戦苦闘の日々である。