自衛隊廃止か改憲か、憲法はそろそろ決着つけよう

 憲法改正の本質的争点は、「憲法を改正するかしないか」ではなく、「自衛隊を廃止するか、改憲するか」の選択である。

 昨年2015年7月11日付「朝日新聞」が発表した、同社が憲法学者に対するアンケート調査だが、「自衛隊の存在は憲法違反か」という問いに回答者の7割が違憲もしくは違憲の可能性があると答えた。

 自衛隊の存在それ自体が違憲であれば、改憲せずに処理する唯一の方法は、自衛隊の廃止と解散である。憲法はいじくらないが、自衛隊だけは存続させたいというご都合主義は、法の世界では通用しない。

 トランプ米大統領が誕生した場合、日本に防衛費増額を求めてくるだろう。その文脈で自衛隊予算をそっくりアメリカに支払い、国家防衛の完全外注化という形にする。防衛の独占請負をしたアメリカが今後さらなる費用増額を請求してきた場合、日本の選択肢は2つ――。言いなりに支払うか、外注を解消するかだ。

 自衛隊を廃止すれば、安保法も当然崩れる。安保法廃止に熱心な野党や市民団体も騒がなくなるだろう。選択肢を決めるのが日本国民だ。その結果とリスクを背負うのも日本国民だ。民主主義の原則である。

 憲法のこと、そろそろ決着を付けたほうがいいのではないか。論理的に筋を通して決着をつける。「自衛隊を廃止するか、改憲するか」。安倍政権は堂々と国民に問うべきだ。

 「自衛隊をぶっ壊してでも、憲法を守る」。護憲派も胸を張って堂々と訴えるべきだ。

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