アラブの旅(18)~生!生羊肉を食べた、狼変身前奏曲

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 生!生の羊肉をバーレーンで食べた。

 ユッケ風の生子羊肉である。何の臭みもなく、何の違和感もなく、自然に、美味しく食べた私はきっと狼の遺伝子を持ち合わせているに違いない。

 私は羊肉大好き人間だ。ジンギスカンや羊鍋から、焼肉、串焼、煮込み、ステーキ、マトンカレー、内臓焼き、羊脳みそしゃぶまで一通り食べているが、生肉をいただくのが初めてである。絶品だ。もう病みつきになる。

 羊肉嫌い、少なくとも進んで食べようとしない日本人が大半ではないかと思う。口をそろえていうのが「臭み」である。人によって相当感覚の差があるだろうが、私はまったく「臭み」を感じない方だ。

 海外にやってくると、羊肉は日常的に献立の主役を引き受けている。たとえば航空機ビジネスクラスのメニューなら、ビーフ、ラム、チキン、魚、ベジタリアンという5択が標準設定となっているフライトが多い。ちなみに最近ムスリム客増に対応して、ポークがかなり減ったような気がする。

 美食で知られるヨーロッパでは、中世終末期頃の肉の好感度順位では、羊、豚、牛、山羊。少し後に羊、牛、豚、山羊へと変わるが、羊は常にトップの座を占めている。現在、フランスの高級レストランでは、子羊料理が正餐の場において必ずといっていいほど供されている。

 しかし、日本料理には、ジンギスカンを除いて、羊肉はまったく登場しない。臭みが難点で日本料理に合わないというような先入観や無知や偏見を捨てて、まず料理人というプロレベルでの挑戦があってもいいような気がする。

 NOBUでは、ラムチョップが1品になっている。だが、調理法はソースベースの西洋風であって、もう少し和風にアレンジすることも可能であろう。特にマレーシアやインドネシアから中東にかけて巨大なムスリム市場を前に、あえてタブーとされてきた羊肉を日本料理に取り入れる。このような試みがあってもいいのではないか。いや、ぜひあってほしいものだ。

 私が料理人に生まれ変わったら、恐らくやっていたかもしれない。それも狼の遺伝子か・・・。

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コメント: アラブの旅(18)~生!生羊肉を食べた、狼変身前奏曲

  1. はじめまして、
    羊生肉✨ 生肉好きなんです!
    ドバイでは、どちらのお店で頂けますか?
    1月11日からドバイ1人旅です
    宜しく御願いします。

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