ペナン食い倒れ日記(20)~美食の真髄と歩き方の真理

<前回>

 4泊5日のペナン食い倒れ日記シリーズ、なんと気がついたら20回にもなった。今回は総括まとめとして締めくくりたい。

 食い倒れツアーと決めた以上、ダイエットとかそういう雑念は一切捨てること。これは鉄則。いや、それよりも、如何に限られた日にちに多く食べるかをしか考えない。

ジョージタウンの古い街並み

 最終的に、ホテルでのフルーツ朝食、午後3時のおやつとしてサーブされる現地のカラフルなお菓子、夕方のワインとチーズ、その他ジュースやコーヒー類を除いて、「正式食事」として9ラウンドを実施した。

 5日間9ラウンドの食事代金は2名分合計、800リンギット弱(除くアルコール飲料)、2万円なり。もしレストランにまったく行かず、全食事を茶餐室やホーカーで食べた場合、おそらくその半分で済む。さらに私の大食い超過分を引いて、普通の人の平均で考えれば、1食30リンギット弱(約800円)でも十分に美食をたらふく食べられるのだ。

 「高くて旨いのは当たり前。安くて旨いものにありつくのが本当の美食だ」、某関西出身のグルメ友人が仰ったことだ。ペナンはまさにそうした美食の街である。

 妻は買い物をも楽しんだ。まあ、中にクアラルンプールでも買えるアイテムもあろうが、旅先での買い物はやはり特別な意味があることで、あえて私は何も言わない。そういうときは、車の旅のメリットが全面的に発揮される。後部座席もトランクも詰められるだけ詰めて帰途につく。

 8月16日(木)、正午にペナンのジョージタウンを出発し、イポーあたりで買い物に立ち寄ったり、渋滞に巻き込まれながら、休憩を入れて5時間のドライブで夕方17時にクアラルンプールに帰着。

 もう1点、今回の旅で確信したこと――。それはガイドブック、特に日本語版を信用しないこと。明らかにガイドブックに載っている店よりも、はるかに美味しくコストパフォーマンスの良い未掲載良店はごまんとある。英語や中国語のネット情報、口コミ情報、そして現地の友人のお勧め、現地での聞き込みといった生きた情報を使うことが大切だ。

 要するに、「○○○歩き方」よりも「自分の調べ方」に頼って歩くことだ。

 と、ペナンはこれからは何回も行きたい。リピーターになりたい。よりローカル的な深層に浸透したい。ガイドブックで得られない旅や美食の真髄を探求していきたい。

 ボナペティ!

<終わり>
<2019年3月ペナン食い倒れ日記へ続く>