会社経営の難しさを実感してもらう、管理会計の世界

 昨日、蘇州の顧客企業Y社で中堅研修の3回目を行った。内容は、マネジメント職の基本的な企業法務・財務知識である。最近の研修は、基本的に資料をあまり用意しない。事例活用で集団討論式にしている。昨日もそうだった。

 まず、財務セッションについては、財務会計ではさっとBS、PLとキャッシュフローに触れるだけで、いきなり管理会計に入る。原価管理、コスト意識、そして会社に利益を出す仕組みを説く。ケーススターディとして、実際に小さな事業を興す仮設で、受講者にそれぞれ個人やグループでシミュレーションを行ってもらう。これはとても面白い。全員が本気で熱を入れて一生懸命に取り組んだ。

 「事業を興すのも、運営するのも、本当に大変なことなんですね」

 受講者たちが実際にやってみると、口をそろえて言う。実際にこれもあれもコストが発生する。気が付いたら、資金が底に付いて「ゲームオーバー」。事業を成り立たせて、なおかつ利益を生ませることの難しさ、そしてコスト管理の重要性を十分に体験してもらったようだ。特に、固定費をカットして、それを変動費に切り替えるだけで、利益の数字ががらりと変わった、数字のマジックを見てびっくりする受講者も少なくない。

 そして、固定費としてがちがちに固まっている賃貸料について、その事業所の平米あたりの生産性をいかにフル稼働で上げるかも、マーケティング学の基礎知識を混ぜて、実戦シミュレーションを組んでみた。

 午後の最後の時間は、ビジネス法務に入る。せっかく盛り上げた事業は、知的財産権が侵害され、コピー商品やビジネスモデルの複製で、事業が大きなダメージを受けるケーススターディを行う。商業秘密など無形資産管理の基礎知識を説いた。

 このような中国人中堅管理職研修には、大きな需要が見込まれているが、講師の人的資源の制限でなかなか規模を求めることができない。今後は、eラーニングと定期集中研修をミックスしたカリキュラムを組み、もう少し受講人数を増やしてみたいと、いま、計画している。

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