とにかく、バンドの絶景を一望できるのが、凄い。大抵、この類のレストランは味が良くない。が、ここは、例外、期待していなかった分、味はあっさり系中心で洗練されています。
「当店の看板料理は、何といっても、フカヒレスープです。絶品です」、ニヤニヤしてやってきた黒服マネージャーは下心丸見え。
「うん～、初めての店で、この類の料理を勧めてくるのが大抵詐欺だね」、私はずけずけ言う。
「とんでもありません。本当に、おススメ料理ですから」と慌てるマネージャー。
「そんなのいらない、普通の料理でお願いします」と決して屈しない私。
初回の店は、大抵私は、出汁を確認します。それから、食材の扱いの丁寧さを確認します。普通の家庭料理を丁寧に作ることができるかどうかを確認します。
鵞肝醤燻蛋（55元）
上海燻魚（48元）
海外からのお客様を案内する際、どうしてもバンドの夜景を希望されることが多い。私自身があまりバンドで食事しないので、情報が少ない。時間のあるときに、何店舗か接待に使える店を物色しようと、回ってみました。中華の場合、「黄浦会」よりも、ここ「天地一家」の方が良いと思いました。内装も落ち着いているし、何よりも味はしっかりしています。
ただ、高い。特にアルコール類は、信じられないくらい高い。しかも、ワインリストの構成は、意地汚い。一番安い480元クラスのワインは赤白それぞれ2種類だけ（どれもパッとしない地味なヤツ、接待に使えません）、あとは、一気に1000元クラスにジャンプする。接待の場合、一番安いボトルはやはり避けて、通常ミドル・クラスにしますが、このレストランは、ミドル・クラスのワインを抜いています。紹興酒も、20年物の580元からスタート。確信犯としか思えません。
火瞳津白炖鶏湯（58元）
三杯鶏（68元）
料理の味は、とても洗練されています。欧米人や日本人の接待なら、合格ライン。美味しい物でほろ酔い気分になりたければ、一人500元から800元は必須。接待なら、事前にメニューを電話予約で決めてから行った方が良い。でないと、その場で、高価な品を勧められてお客様の前では断れなくなってしまいます。あとは、泣き泣き！
服務員は、白手袋をはめてのハイグレードサービスですが、白手袋の一角に醤油の汚れが残っているのが残念。パフォーマンスのやりすぎです。
このレストランには、お洒落なバーもついています。毎週三回西洋人のジャズバンドが入り、20時30分からの演奏です。ムードもグレードも高級ホテルに遜色ありません。
色々と、料金が高いのも、場所代ですね・・・ 普段は絶対に行きません。
鶏汁萕菜百葉包（68元）
上海レトロアイスクリームと楊枝甘露
★中華料理・天地一家
＜住所＞ 上海市黄浦区中山東一路外灘6号 （広東路角から北へ20メートル）
＜電話＞ 021-6329-7333
＜営業＞ 11:00～22:30
＜予算＞ 300元～500元