死に方を考える45歳の誕生日

 今日(10月20日)は、私45度目の誕生日です。ここ20年はじめて宴会を設けての行事になりました。祝福を受けて、キャンドルの前にいる私、今かつてない幸せを実感し、胸がいっぱいです。

 まず、たまたま45歳の誕生日の日に、重要なセミナーがありました。しかも、定員40名の会場に55名という超満員のご参加をいただき、心から感謝します。

28213_210月20日セミナー会場

 今日のセミナーは、ここ数年でも、もっとも強烈で過激なものと言っても差し支えありません。私が言いたいことをそのまま、飾る言葉なく、ストレートに言わせてもらいました。顧客とはいっても、いけないところを容赦なく指摘し、非難するセミナーになりました。ショック療法で、皆さんに良い会社になってほしいという気持ちを今かつて、これほど強く感じたことはありませんでした。

 コンサルタントは、顧客企業に問題があるから、情報や助言の提供でお金を稼ぐわけです。完全に問題が解決されたら、コンサルタントはどうやって稼ぐのか?それこそ、コンサルタントが考えて解決しなければならない問題です。顧客企業の問題をずるずる引きずって解決せずに放置するコンサルタントがいるとすれば、それは犯罪です。

 顧客には決して媚びることはしません。改善すべきことは、容赦なく指摘するのがコンサルタントの責務です。今日のセミナーで、以下のように私が話をしました。

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 「今日は、私の45歳の誕生日です。45歳とは、人生はいくら長生きで90歳の寿命があったとしても、折り返し地点です。これから、私は、死に向かって人生の下り坂を歩みます。3年や5年ごと、過去を振り返ることになるでしょう。あのときこう言って正しかったこと、間違っていたこと、いろいろあるでしょう。今日この場で皆さんに率直に申し上げたことは、3年後、5年後、振り返ってみて間違っていたら、私が土下座してでも誤ります。しかし、今日、今、この時点で、私は、言うべきことを言わなかったら一生に悔いが残ります。言って間違ったら謝れば済みますが、言わなかったら一生の悔いになります。何としてでも、この場ではっきりと言わせてもらいたい」

 顧客といっても、会社の中の一人ひとりのサラリーマンだったりして、立場のあることは重々承知しています。けれど、自分の胸に手を当てて、会社から給料をいただいて、言うべきことはすべて言っただろうか、なすべきことはすべて成しただろうかと自問したい。

私が担当している顧客の一人がおっしゃったことを紹介します。

「私は、もう、定年直前です。定年直前だからこそ、二つの選択肢があります。一つは、何事も無事であれが良い。平和な定年を迎えること。もう一つは、いままで会社にいえなかったことをきちんと言い、成すべきことをきちんとなし、サラリーマン人生の最後の終章くらいは、小さな歴史を書きたい・・・」

28213_4いろんな祝福を受ける45歳の誕生日、ありがとうございました

 その言葉を思い出すたびに、私は涙が止まりません。人生は一度しかありません。言いたいことをはっきり言えるチャンスはそうありません。その節目節目、逃すことなく、少なくても、私のように、人生後半の下り坂に差し掛かる皆さん、最後のチャンスですから、悔いが残らない、死を目前にしても、子供に向かって、「パパの人生には、悔いなし」と堂々と言える、このような死に方をしたいなあと、そういう方は一人でも多くいてほしい。

 ということで、今日は特別な日です。私は、飾り気なく、何事もまっすぐのまま、セミナーで話をしました。爽快です。たとえ、明日すぐに死が私の身に訪れても、私はたった一つだけ自信を持っていえることがあります。

 「私の人生にも、職業生涯にも悔いはなし」