キューバに夢を馳せて、閉ざされた世界の魅力

 今日(11月13日)は、上海シガー倶楽部第6回目の定例会。場所は、閑静な住宅街にある会員制クラブ「雍福会」。旧英国領事館の館でなかなかセレブな雰囲気である。週末というのに、3卓しかない中で、貸切気分でゆっくりと上海料理を頂く。

29160_2今日の一本、モンテクリスト・オープン

 今日の一本は、「モンテクリスト・オープン (Montecristo Open)」。あの有名なモンテクリストから今年リリースされたばかりの新しいライン。

 なんで、「オープン」というのだろうね。話では、ゴルフしながら、オープンエアーで吸うシガーだというので、早速、頂いてみよう。

 まず、リングに目を落とす。クラシックで馴染み深い「モンテクリスト」の茶色リングに「オープン」の緑とゴールドのリング、なかなか渋い組み合わせで、高級感が漂う。

 「あっ、きつい」と思ったのは、最初の2口だけだった。きついというよりも、苦味が自己主張をしている。う~ん、いつものモンテクリストじゃないなあ・・・でも、吸ってみると、そんなにきつくない。しかも、巻きが緩いので、結構なスピードですいすい行っちゃう。シガーの場合、巻きがきついと、力を入れて吸わないと消えてしまう。緩ければ、燃えが早いので、なるほど、オープンエアのゴルフに合っているのだ。

29160_3会員制クラブ「雍福会」

 私は、どちらかというと、吸い込みの良い方が好きだが、ただ、フレーバはやはり濃厚さを求める。このオープンは、妙にシガーに似合わないフレッシュさが漂っている。そうか、これもスポーツ感かな・・・

 今日頂いたのは、Eagle(イーグル、リングゲージ 54、150 mm)というかなり太いサイズ、名前も迫力あるし、どうもコクの深いイメージをしてしまうが、吸ってみると、この軽やかさにびっくり。なんというか、イメージとかけ離れたところで、逆に少し不安と苛立ちを感じる側面もある。

29160_4キューバの街並み、古き良き時代が健在(上海シガー倶楽部会長S氏から頂いた写真を拝借)

 「オープン」という名を考え込む。キューバらしくないこの「モンテクリスト・オープン」には、別の意味が込められているのではないかと。地球上、いまだに開かれていない国は、キューバと北朝鮮だけだ。オバマ米大統領も、キューバに柔軟な姿勢を示し、秋波を送っているだけに、もしや、懐柔策が奏功すれば、キューバがこれから世界に扉をオープンする。こんな意味も込められているのではないかと・・・。

 アメリカ資本がキューバに入る日は、地上最後のフロンティアが消え去る日。早いうちに、キューバへ行きたい。閉ざされたキューバだから魅力があるのだ。