プーチンの「誤算」、どう見るべきか?

 プーチンの「誤算」という見出しや記事をよくみる。素人が書いたものとみて良い。

 軍事作戦も新規事業も同じく、「誤算」(プランA)に備えて「プランB」がきちんと折り込まれているかどうか、どんな「プランB」か、さらに「プランC」もあるのか、といったところをみるべし。つまり「誤算」イコール「失敗」ではない。前者が「現象」「過程」であり、後者が「本質」「結果」である。

 プーチンのプランAは、電撃戦で、プランBは、長期戦だ、と私は見ている。今はプランBへの移行途中ではないかと。
 
 資源大国かつ準独裁政権であるロシアにとって、ブロック経済の基盤を固めれば、長期戦が有利である。反対にエネルギーや食料問題で民主主義欧米諸国の一枚岩が維持できなくなる可能性が高い。

 戦争の長期化は、当座アメリカに有利だが、米欧の利益相反で西側陣営の亀裂が大きくなれば、プーチンは大喜びする。さらにバイデンには中間選挙という山がある。

 ロシアの「非友好国家リスト」は、欧米陣営分断の第一弾。プーチンの最大の勝利は、インドをゲットしたことだ。厳格にいうと、強かなインドの打算とプーチンの思惑が一致しただけの話。

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