犬の散歩も食料品の買い出しもできない、上海のロックダウンは戦時並み

 上海のロックダウンは長引いている。犬を飼っている友人がいちばん大変。散歩に出かけられないからだ。幸い屋内でのトイレを躾けられたワンちゃんたちは、どうやら状況を理解し、協力してくれているようだ。

 2年前、私が住むマレーシアでも厳しいロックダウンがあって、犬散歩にも出かけられなかった。我が家は庭と裏庭があったので、リードを付けて愛犬たちをぐるぐると自宅敷地内で散歩させていた。リードを付けるのは、これが散歩だと悟らせるためだ。

 それにしてもその当時、食料などの日常品の買い出しは、人数限定で外出を許されていたが、上海の場合、PCR検査以外の外出は禁止されているので、大変なのだ。食料は配給制になっているとはいえ、枝豆しか届けられていない人もいる。ミサイルが飛んでこないこと以外は、ほぼ戦時状態である。

 自由主義諸国ではあり得ないことで、メディアはみんな中国の「ゼロコロナ」政策を批判している。しかし、現地では意外にも感染を食い止めるためなら仕方のないことだと考えている人が多い。

 私が繰り返しているように、「ゼロコロナ」は、「ゼロ」のためではなく、「ゼロの桁」を減らすための政策だ。それをやらなかったら、とっくに医療崩壊が起きていただろう(今の上海はすでに医療逼迫しているようだ)。

 中国は独裁でなんでも「悪」だという認識は間違っている。

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