白旗投降のつもりで戦場に臨むな

 昨日、尖閣事件船長釈放の直後、私が書いた記事に、「法への政治の介入」を痛烈に批判した。

 「国益放棄、法治国家として譲れない一線の放棄」
 「捜査への政治介入」
 「民主国家としての看板が泣く」
 「日本は白旗投降」

 本日の日本国内各紙を読むと、私と同じ論調が目立った。

 「当初えらそうな口を利いて船長を拘束するものじゃなかった」という私の意見に、日本経済新聞は、「当初から船長の逮捕を見送るとの選択肢もあり得た。それでも政府は『法治国家として粛々と対応する』と宣言した。・・・政治的な判断以外にあり得ない。もし地検だけで外交的に手心を加えたとすれば、その方が重大な問題をはらむ」と、ほぼ同じ論調である。

 尖閣事件で、日本は国内外に「日本は圧力を加えれば妥協する国だ」(「日本経済新聞」)と印象付けした。・・・

 「日系企業はストをされれば賃上げする企業だ」。某日系企業の人事部長の発言を思い出すと、思わず苦笑した。

 白旗投降のつもりで戦場に臨むな!