昨日、新居のプール建設の打ち合わせで、プール専門業者H社の責任者と担当者が来宅。すると、私の家のすぐ近くにプールを建設する同社の顧客がいるから、この団地はよく知っていると言い出した。それよりも、普通の顧客でなく、ちょっと変わった顧客だ。

企業駐在員のドイツ人で、賃貸で借りた住宅にプールを建設したいというのだ。賃貸契約は3年、任期を終えたところで帰国する。その3年のために、入居前に自分でお金を出してプールをわざわざ建設するというのだ。いささか信じられない変わった人だ。
もっと不思議なことがある。
私が家のオーナーだったら、大喜びする。賃借人のお金で自分が所有する住宅がプール付きになり、価値が上がるわけだから。しかし、そのオーナーもまた変わった人。建設工事には同意するが、条件は賃借人が退去にあたって費用負担でプールを撤去し、現状回復することだ。その条件もドイツ人が受け入れ、プール建設が決まった。
プールの建設工事は決して安い買い物ではない。住宅を所有するオーナーなら、投資というが、賃貸契約の賃借人には、ただの消費でしかない。その費用は3年で減価償却で計算しても、スポーツクラブに通ったほうが断然安い。なぜ他人の家に自分のお金でプールを建設するのか。
そのドイツ人はきっと独自の価値観をもっている。ただ私が理解に至っていないだけ。