中国人と韓国人と日本人、海外にいると・・・

 中国人は戦略脳、韓国人は血の気、日本人はベキ論。
 中国人は智力、韓国人は胆力、日本人は努力。

 だから、日本人は勝てないわけだ。

 私は今、人口37万人の田舎町スレンバンに住んでいる。ここで各業界に浸透しているのは、原住系華人と新移民中国人、そして頭角を表し、存在感を強め始めたのは韓国人。

 日本人の姿は皆無だ。マレーシアの日本人はみんなクアラルンプール、ジョホールバルとペナンにこだわっている。マレーシアは母子留学や定年後の楽園と思っているのは、幼稚な日本人だけ。ビジネスチャンスが転がっているのに、残念だ。海外の「和僑会」などは正直、同好会程度のものだ。華僑に笑われるだけ。「僑」?似ても似つかない代物だ。

 海外移住とは、概ね2種類――。お金を使うためか、お金を稼ぐためかだ。マレーシア移住ビザのMM2Hは条件を引き上げられ、ほぼ前者になった以上、貧しい日本人はまずアウト。では後者に徹していればいいかというと、その胆力も智力もない日本人には無理だ。そしてこの実態を言わない業者は、最大限に同胞からお金を搾取すべく来る日も来る日も商売を営んでいる。

 私のフェイスブックにこんなコメントが寄せられた――。

 「前ソ連、中南米、東南アジア、アフリカ…80か国以上の国と地域を巡ってきたが、全く同じ状況だった。どこでもチャンスが目の前にあるのに、気づいても自ら遠ざかる日本の企業人たち。空港に立ち並ぶ看板、空港から市内へ続く幹線道路に並ぶ看板の多くは、韓国企業のもの。パナや日立のものは見なかった記憶がある。多くの中国人は、簡単な韓国語をしゃべっていた。『国際協力』は、先方の国々の農産物と地下資源を独占しようとする際の道具だということも知った。日本だけは本当に『支援』が目的なのだが。本当に、ただのATMだった」(私からの補足――。海外支援は、マネー・ローンダリングや中間マージンの天国でもある)

 中国人は、主に政治的な不安ゆえの「逃げ道」を残す目的で、海外を目指す。韓国人は、自国市場が小さ過ぎて生きていけないことを前提に、当初から海外を視野に取り組んできた。

 日本人は、国内で食っていけなくならないと、海外へ行きたがらない。富裕層でも、税金をがっぽり取られてはじめて海外に目を向ける。いわゆる最後の最後まで国内に粘る民族だ。海外でちょっとでも挫折したら、「帰国」するわけで、海外に根を下ろす人はわずか。

 日本人は、中国人や韓国人に負けると、相手の勝ち方が汚いと批判する。それは負け犬の遠吠えだ。勝敗は客観的「事実認識」、美醜は主観的「価値判断」。相手を罵りながら、負け続ける自己欺瞞のほうが美しいといえるのだろうか?

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