● ハワイ旅行とマレーシア移住
日本人は比類なきハワイ好きだ。しかし、このゴールデンウィーク(GW)期間中、ハワイ行きの航空便に空席が目立ったと報じられている。円安の影響で現地のレストランで家族4人で朝食を食べるだけで1回あたり1~2万円を超えてしまうケースもあれば、日本からレトルト食品などを持参して自炊する人もいるという。自炊か。旅の楽しみの1つは、異国の食文化。さらに限られた現地滞在の時間を食事作りに費やすとは、いささか違和感を抱える。
2022年10月以降、直近1年半にわたって円安に伴う日銀介入を見ると、4回大きな波があった――。145円 → 127円(+18円高)、150円 → 142円(+8円高)、150円 → 145円(+5円高)、160円 → 155円(+5円高)(2024年5月2日現在)。そのトレンドもはっきりしている――。① 介入のスパンは、5円から10円になった。② 介入に対する市場の反応が鈍くなってきた。③ 介入後ドル高に反転する所要時間が短くなってきた。④ 5円の円高を得るためどれだけの資金投入が必要か?今回は5兆円規模で過去最大に迫る。
通貨の「価格」は、交換レートによって表現されるのだが、通貨の「価値」は必ずしも「価格」と一致するとは限らない。日本円の価値は大きく落ちている。1ドル200~300円時代の到来があってもおかしくない。観光はもちろんのこと、日本人の海外移住も困難な時代に突入するだろう。
ロングステイ財団調べ『ロングステイ希望国・地域 2023』のアンケート調査で、マレーシアは15年連続で1位に選ばれた(2020年~2022年は調査なし)。人気があっても、希望者全員が移住できるわけではない。円資産しか持たない人で、しかもその額が余程大きくないと、マレーシア移住は諦めざるを得ない。日本国内移住の方が現実的だ。どうしても海外移住というなら、マレーシアやアジアでビジネスを興して外貨を稼ぎ、気がついたら、移住になっているという方法もある。

● 善悪と美醜
「天下皆知美之為美,斯悪已。皆知善之為善,斯不善已」(『老子·道経』)。――世界は美が美であることを知る時、それはすでに醜が顕わになった時である。すべての人が善を善と知る時、それはもはや善ではなくなった時である。弁証法的思考であり、美と醜、善と悪の相対性を示している。
善や美、正義や道徳、美辞麗句を口にする者は、醜や悪を知り尽くし、あるいはやり尽くし、偽善や偽装、欺瞞に満ちた者だったりする。彼らからは、言っていることとやっていることが一致しない、言行不一致という共通点が見出される。「真善美」のなか、善や美といった主観を排除し、真が唯一の客観であり、それにのみ価値がある。
アメリカほど、善や美を掲げながらも、相反することをやっている国も少ない。最近、反ユダヤ主義・反イスラエル規制の法案の立法を企んでいる。この法案が成立すると、米国内ではイスラエル政府に対する批判や抗議が禁止される。言論の自由云々、すべて嘘だ。
5月3日は、「世界報道自由デー」。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)記事では、「中国に報道の自由がない」と批判している。確かにその通りだ。では、欧米に報道の自由があったのか?中国の場合、報道の自由は、国家権力によって規制されている。これに対して、欧米西側の報道の自由は、資本のコントロールを受けるメディア自身によって、自主規制されている。さらに西側の国家権力そのものも、資本のコントロールを受けている。
むしろ、自由・民主主義のカモフラージュを施す西側の言論統制がより、欺瞞に満ちて悪質である。私は、規制そのものを批判しない。統治・支配の必要手段であるからだ。私は、西側の欺瞞性を批判している。中国は、「国家資本主義」と言われており、国家権力が資本をコントロールする。これに対して西側は、「資本民主主義」である。資本が民主主義制度をコントロールしている。言論の自由も資本に制御されている。
英オックスフォード大の研究者らが運営する「アワー・ワールド・イン・データ」の調査によれば、2022年10月現在民主主義国の人口は世界で3割未満になった。民主主義の劣化は明らかだ。
私は、「アメリカは独裁国家だ」「民主主義は真っ赤な嘘だ」と言っている。まだまだ、立花は何言ってんだと思う人がほとんどだが、それを証明するには、10年もかからない。歴史は折り返し地点に差し掛かっている。民主主義を掲げる、アメリカ、アングロ・サクソンの時代はもう、終わった。トランプも助けられない。
アジア人、黄色人種で未だにコンプレックス持ちで、西側モードにどっぷり浸かる人々は、そろそろ奴隷根性から目を覚ましたほうがいい。
● オーバーツーリズムと観光立国
ゴールデンウィーク(GW)の日本は、オーバーツーリズムで悲鳴を上げている。国内ホテルの宿泊料金がインバウンドの影響で高騰していることや、ゴミや騒音、道路横断などの交通ルール違反、私有地への不法侵入、環境破壊など、「地元のキャパシティを超えた観光客が押し寄せる」ことの危うさや、「地元住民の生活を守らなければいけない」という状況が目立った。インバウンドは、ネガティブに取り上げられ始めた。
観光立国は妄想だ、というのが、私の持論。インバウンドには、人数という物理的受け入れ限界がある。唯一の方法は、1人あたり落としてくれる単価を上げるしかない。しかし、訪日客の客層は、「安さ」狙いの相対的「貧困層」に変わった以上、単価は上がりにくい。さらに日本のサービス業は、富裕層向けの構造になっていないし、ノウハウもない。日本の観光分野のGDP貢献度、2023年は41兆円でシェア6.8%。観光立国なら、最低15~25%が必要。不可能だ。
● ウクライナ戦況
西側が報道しないが、ウクライナ軍は崩壊状態に陥っている。思うに、ロシアはオデッサやハルキウなどの大都市攻略をいつ始めてもおかしくない。ロシアの兵力と弾薬はそれぞれ、ウクライナの5倍と10倍。新規徴兵されたウクライナの新米兵士は、即前線投入される。武器の使い方の訓練も経験もほとんどなく、死にに行くようなものだ。前線兵士の交代期間は、ロシア1~2か月、ウクライナは6~9か月。生身の人間は耐えられない。疲弊化による士気低下や戦意喪失は、不可避だ。11月の米国大統領選挙まで持たないかもしれない。
ロシア、おめでとう。2年前、「ロシア、負けるな!頑張れ」と言い続けたが、やっと「おめでとう」と言えるようになった。
● マレーシアのKFCや学生運動
マレーシアのKFCは、100店舗以上も一時閉鎖した。パレスチナ支持による消費者の不買運動である。そもそもこの辺りは、アメリカがやり出したことだろう。ウクライナ戦争でマクドナルドがロシアから撤退した。マレーシアはイスラエルと国交がなく、イスラム国家であるから、パレスチナ支持が当たり前だ。
パレスチナ支持は、何もイスラム国家に限った話ではない。アメリカ国内の学生運動もその証である。学生運動に参加する名門校の大学生ははっきり言う。「アメリカの自由や民主はお金にハイジャックされた」。私が繰り返してきたように、「民主主義は資本主義に負けた」
一方、これらの学生に対しては、大学がすぐに警察を呼んできた。デモや座り込みを排除するにあたって、撮影、顔識別、ブラックリスト、暴力、逮捕…。やっていることは、2019年香港デモ時の香港警察と同じではないか?思い起こせば、その当時、米国の政治家らは、香港大学生のことを「独裁と戦う民主主義の闘士」と讃えたが、今は弾圧側に立った。繰り返してきた。アメリカの民主主義は、真っ赤な嘘、ユダヤ資本支配下の独裁だ。




