「立花先生をもう信頼していませんから、契約を今回で終了にします」。H社のS董事長からメールを受け取った。
こんなことを、わざわざ自らブログで公表していいか、コンサルタントの看板を自らぶち壊すようなことをしていいかというと、私はしていいと思う。自分の「失敗事例」を公表しただけで看板が壊れるほど脆弱な会社だったら、さっさと潰した方がいいと思う。これも今回、S董事長の提案に感謝しなければならない。
「弊社が立花先生の失敗例として、他の中国進出の参考になるのであれば、ぜひ利用してください。またブログにも是非成功例ばかりではなく、失敗例も載せて頂きたいです」、先日、S董事長からもらったメールだ。
まったくその通りだ、思わず私は嬉しくなった。すぐに私が返信し、H社「失敗事例」の公表を提案してくれたS董事長に謝意を表明した。が、なんと翌日に戻ってきた返事は一転して、「事例公開の提案を撤回させていただきます」となっていた。なぜ?残念だ。
「信頼されない」ということの根源を探ってみると、三つの可能性がある。
① コンサルタントが間違っている。顧客が正しい。
② コンサルタントが正しい。顧客が間違っている。
③ コンサルタントと顧客の間に誤解が生じている。
いずれにしても、きちんと議論し、状況を分析して根源を突き止めなければならない。失敗というのなら、どこがどのように失敗しているのか、なぜ失敗したのかを徹底的に洗い出し、問題のガンを取り除いて修正をしていこうではないか。そのための補正作業なら、責任を持ってやらせてください。もちろん、追加のコンサル費用は一切無料だ。このように、原因究明と補正作業の提案をすると、S董事長は議論の必要はないと拒否してきた。さらに、「立花を信頼しない」という言葉は、S氏本人の気持ちなのか、それともH社を代表してのコメントなのか、ぜひ教えてほしいと伺ったところ、それはまだ返事が来ていない。
H社の事案では、コンサル期間中に私はS董事長の経営・マネジメント方式に対して何度か問題点を指摘したことがあった。コンサルタントとして、顧客企業に対して責任と義務を有している以上、特定の経営者・管理職の問題点を指摘せずに放置するのが無責任極まりないことだと思っている。たとえ不快に思われても言うべきことは、私は率直に言っている。
もちろん、私の指摘が間違っていることもありえる。だから、議論しようと。私が間違っていたらきちんと謝罪し、是正する。ただ、議論の場はすべての問題解決のための基盤なので、それがなくなると、何もできなくなってしまう。
数百社のコンサルをやってきたが、S董事長が指摘したとおり、何を隠そう失敗事例はH社だけではない、5~6件ほどある。でも失敗なら失敗と素直に認めたい。じっくり議論して失敗の真因を突き止めて、是正をしたい。私が間違っているところは真摯に謝罪したい・・・。




