渡部幹教授との新年会、奇人変人たちの出会いと本質的な共鳴

 1月9日(木)夜、サンウェイ大学経営学部長渡部幹教授(社会学博士)との新年会。新年の乾杯が終わると、渡部教授から早速、私の経歴について文脈の説明を求められた――。

 私の波乱万丈な経歴とは?

 浪人・留年合計5年以上のダメ学生
 学生結婚でヒモ生活
 メーカー勤務
 大手メディア海外駐在
 トップセールスマン
 上司と喧嘩別れし脱サラ・起業
 中国の大学院3校で学び直し
 経営学修士と法学博士の学位を取得
 学者兼経営コンサルタントとして活躍
 大学の講壇にも立つ

 支離滅裂で奇人変人を超えたこの経歴が、渡部教授との間に驚くほど本質的な接点を見いだすきっかけとなった。「世間からの見られ方」よりも、「世間や自分に対する見方」を追求するという姿勢において、見事に一致していることがわかった。

 学術研究において、渡部教授は「中国、ロシア、米国を超える国は存在しない」と見解を示した。法律素人だった私を助けてくれた中国のロースクールや、博士論文の答弁で「尖閣諸島の所属」といった一見意地悪そうな議論を仕掛けてきた教授の話をすると、渡部教授は「学術の極意」と中国の学術を称賛した。

 そこから話題は、民主主義と独裁専制という「善悪二元論」の問題へと転じた。西側民主国家の衰退の本質に触れ、歴史・哲学的視点からその本質を掘り下げて議論を交わした。

 社会学の研究において、政治的前提(善悪二元論)やポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)が制約となり、自由な展開が妨げられる現状について意見を交わした。国家の統治における「国益優先」という基本原則をまともに議論できる学者がほとんどいないことに、2人の見解は一致した。

 これほどまでに見解が一致してしまう背景には、渡部教授自身もまた奇人変人であるという事実が浮かび上がった。ご本人もそれを認めて大笑いし、新年会を締めくくった。

 波乱に満ちた人生経験を持つ者同士が、思想や視点を深く共有し、自由な議論を交わせる場の貴重さを実感した新年会だった。渡部教授との出会いは、2025年を象徴する素晴らしいスタートとなった。

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