なぜセールスしないんですか

 本日、某T顧客企業の招待でその新年会に出席した。

 会場では私と同行の当社弁護士Zとはただひたすら美味しい焼き鳥をかぶりついていたら、某弁護士事務所のA先生に言われる。「Z先生、エリスのセールスをしないんですか」と。A先生があっちこっちのテーブルを回って名刺交換をしているのを見て、当社のZ弁護士が戸惑う顔をしていた。

 食べよう、飲もうと当社弁護士のZとの飲食の様子を見てさすがに呆れたA先生は、私に言ってくる。「立花先生も営業しないんですか」

 いいえ、当社は今年受注中止したばかりで、営業どころか新規受注を断っているよというと、「えっ、そうだったら、余った案件をうちに紹介してくれませんか」と。

 当社は余った案件を他社や他の弁護士事務所に紹介するのは構わないのだが、どこまで責任をもって紹介できるのか、確認する必要があるのだ。

 当社の従業員が全員知っている通り、基本的にエリスは営業をしない会社なのだ。しかも、優良な顧客しか相手にしない。優良などうかは、最終的に私立花の判断でやっている。優良ではない顧客企業には、私は面と向かって「お宅とはもう商売しません。これからは一切案件を受けない」と宣言する。面と向かって、宣言する。どんな大企業でに対しても、エビがクジラに宣言するのだ。

 もう付き合いは終わりだと、そういう宣言を受けた大手日系企業でも、いまだに、当社のセミナーに顔を出して、出席している会社は何社もいる。強気と言われたらそのとおり、強気だ。中国だけでなく、日本の中でも一番我がままで強気な零細会社だと思う。一番強気な零細企業でありつづけることを誇りに思っている。

 「Zさんよ、営業するな。うちは顧客が必要とするバリューを提供するのがうちの使命で、ペコペコ頭を下げる出入り業者であってはならない」と、宴会から帰りの車の中で再度、当社の弁護士に念を押した。