昨日、日本から来馬したAさんと会った。マレーシアで起業したいという24歳の青年。ぜひ、話を聞かせてほしいと情熱あふれるメールを数週間前にもらった。
私は基本的に、起業の助言はしない主義で、相談もほとんど断っているが、このAさんの場合、現職の仕事(日本)を辞める決心はついているし、必ずアジアで一旗挙げたいという固い決意表明があったので、会ってみることにした。
いうと、やるやらない判断に影響を与えるような助言は、私は絶対にしない。だが、やることがすでに決まって、どうやるかという話なら情報や意見を提供してもいいじゃないか、というのが私の原則である。やった方がいいと言ったら後で失敗したり、あるいはやらない方がいいと言って後でやればよかったといずれも悔いが残る。人を不幸せにするようなことはなるべくしたくないからだ。
24歳という若さ、実務の経験はほとんどない。英語もビジネスに使えるレベルではない。海外経験なし。もちろん、資金も潤沢にあるわけではない。前日、某日本人団体に相談に行ったら、無謀ではないかと言われるのも納得する。誰から見ても勝算のない起業だ。
暗い話はさんざん聞かされたようで、じゃ、明るい話をしようと私は切りだした。この青年には、ひとつだけ、「生きる力」、あるいは私の言葉に変えると、「サバイバル力」があるように見えた。少なくともその意思があったのだ。
それで勝負するしかないだろう。あとは運だ。色々話しこんで、夕食まで誘って一緒にTaman Desaの焼肉屋で飲んだ・・・。