少子化は好機、日本は高生産性自立型社会目指せ

 日本は少子化で騒がれているが、少子化に問題があるとは、私はまったく思わない。逆に少子化は、これからの日本にとって好機や幸運以外の何物でもない。

 結論からいうと、企業の少数精鋭化と同じように、国も少子精鋭化すればいい。人工知能が発達し、どんどん職場が奪われる中、労働生産性の向上、そして国民成熟度の向上に取り組むべく、むしろ少子化のほうが都合がいい。

コペンハーゲンの街並み

 先日、デンマークのコペンハーゲンの駅で電車の切符を買おうとしたら、有人窓口がなくすべて自動販売機だった。問題はこれからだ。よく見ると自販機は現金を受け付けない。すべてクレジットカード用になっている。切符販売の省力化だけでなく、現金売上処理にかかるコストの削減も考えられているのだ。

 よし分かったからカードを使おうと私もカードを入れる。すると自販機は「PINコードを入力してください」という表示が出る。「PINコード」って何?よく分からないので、変に操作してカードが飲み込まれたら厄介だ。まず確認しよう。駅員に聞こうと周りを探しても駅員が見つからない。コペンハーゲンの駅は、有人切符売り場もなければ改札口もない。ホームにたった1人の駅員が安全チェックのために配置されているだけ。

 立ち往生しながらも、最終的に分かったことは、取引PINコードが設定されていないカードは、「123456」でも「000000」でも何でもいいから入力すれば、ちゃんと決裁されることだ。日本人的に考えると、えらい不親切な駅だが、でもこれは成熟社会のモデルではないかと私は思った。

 人に頼らないこと。自力でなんとかサバイバルすること。それは国民一人ひとりから理解され、受け入れられなければならない。きめ細かいサービスを望むべきではないということだ。そうしている間に、一人ひとりの国民自身も学習力が向上し、生存競争力が向上する。

 ボケ老人に冷酷な社会と言われたら、まずボケないようにどうすればいいかを考え、実践するのだ。このような高度な自立型の北欧社会に、日本は成りきれるのか、甚だ疑問である。だが、少子化が進めば、ならざるを得ない。さもなければ、国が没落する。それ以外に選択肢は皆無だ。

 そういう意味で、少子化は日本にとって、一服の劇薬でありながらも、再生の好機でもあろう。

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