豚肉雑想、安全も安心も手が届かぬ高価な商品

 ランカウイで合流した友人グループと一緒にクアラルンプールに戻り、我が家に2泊してもらう。滞在中、レストラン経営の友人がプロ級の豚鍋を用意してくれた。塩梅がよろしいこと、さすがプロの腕。出しが素晴らし過ぎる。

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 豚肉といえば、最近中国の豚肉も怪しく、クレンブテロールと抗生物質の使用が問題になりつつあるようだ。

 クレンブテロールは成長促進作用があり、また食肉の赤身を増やす効果もあるため、よく飼料に混ぜる。しかし、人体への副作用も大きいため、EUは1988年に、アメリカ合衆国は1991年に、中国は1997年に餌への添加を禁止した。禁止したはずだが・・・。

 抗生物質に関しては、中国科学院広州地球科学研究所の調査報告によると、2013年中国での抗生物質の総使用量は16.2万トン、そのうちの52%が畜産業に直接に使用されているという。

 畜産業?ということは、豚肉だけではない?まあ、これ以上追及しても個人として自己防衛策があるわけではない。日本も最近農産物の農薬使用量問題が浮上しているだけに、国産農産物の安全神話がすでに破たんしつつある。

 地球上安心して食べられる食料品は一体どこにあるのだろう。安全や安心それ自体が高価な商品となっていくだろう。