女性ビギニも容認、サウジは紅海リゾート特区建設へ

 なんと、女性のビギニ姿もOK。――イスラムの戒律にもっとも厳しいあのサウジアラビアは、紅海ビーチリゾート特区を作って、女性のビギニ姿まで容認すると、8月4日付けの「USA Today」が報じた。

 サウジといえば、先月SNSでミニスカート姿の動画をアップした女性が逮捕されたと伝えるニュースを想起せずにいられない。女性の自動車運転も、男性近親者による付き添いなしでの外出も禁止されているあの国、なぜ突然変わろうとしたのだろうか。

 紅海ビーチリゾート特区の開放とともに、外国人への入国ビザも緩和すると発表された。現在、外国人の個人入国ビザがほとんど発給されない状況で、私も昨年末中東視察の際、サウジへの立ち寄りを断念せざるを得なかった。異教徒に対する拒絶姿勢は徹底されていた。

 原油安で財政難が相当進んでいるようだ。石油マネーで潤ったところ、その一部を国民に配分し、不労所得も含む福祉のばら撒きによって国民を黙らせ、独裁統治の安定基盤を作り上げたサウジの王政、いよいよ国づくりのあり方を考え直すときがやってきたのかもしれない。