ルアンパバーン(4)~旅先のクリスマスで困ること

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 旅先のクリスマスで困ることがある。どこのレストランも大体高価なセットメニューしか供していない。稼ぎ時であることはわかるのだが・・・。

 イブの夜、ルアンパバーンで苦労して探しあてた「3 Nagas」は数少ない、アラカルトを提供する貴重な1店である。通常通りの全単品メニュー注文OK。ありがたい、ありがたい。

 素朴なラオス料理で水牛肉のステーキは私にとって、高級和牛やアンガスビーフよりもローカル感満点で魅力的。少々筋っぽい部分もあるが、噛み切れないほどではないし、うまい。

 野菜炒めも極めて家庭的で心が和む一品である。クリスマスだからといって、一律の高級セット料理を食わされるほど嫌なことはない。2000年以上も前に死んだおじさんの生誕で、信者でもない人間が無理して付き合わされることはない。

 もち米の「赤飯」も最高にうまい。本当にありがたいお店だ。

 そして、翌日のクリスマス当日。単品注文OKとしていたホテルのレストランはいざ当日入ってみると、状況が変わった。やはりクリスマス・セットメニューの1本しかないという。がっかりしてレストランを出てとなりの庶民食堂に入る。

 ラオス現地の焼肉だった。英語はまったく通じないが、味が一流。たらふく食べてビールも飲んで、なんと1人6万キープ、日本円換算で800円。こんな安いのでいいの?本当にご馳走様でした。

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