アセアン10か国回り、ディープさ求める利害関係者

 マレーシアに住んでから、アセアン10か国をゆっくり回ろうと決めていた。

 2013年10月移住後の4年間に、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、インドネシア、ブルネイ、フィリピン、シンガポール、タイ、そして、先月はラオスと、9か国を回った。

 9か国中、ブルネイだけが初訪問で、それ以外はすべてリピーターだった。ただ、以前遥々と遠方から旅してきたときに比べて、東南アジアの住民として訪問したいまの感触が全然違う。利害関係者としての身分を自覚し、よりディープなところ、ある種の本質を渇求する感情に常に駆られていた。

 残りは、カンボジアだけ。90年代に一度旅行したのだが、その当時のアンコールワットはまだ有名でなく、観光客も人影まばら。ガイドを3日間雇って悠々と遺跡を回ったのだった。いまはどうやら押すな押すなの状況で、とても再訪する気になれない。

 シアヌークビルには随分興味をもっていたが、いまや中国マネーで下品な賭博リゾートに成り下がった以上、もう行きたくはない。いや、もしかすると反面教師としてなら行ってみてもいいかな。

 ということで、今年の旅行や視察は、南部アフリカの4か国だけで、あとはマレーシアでゆっくりしたいと思う。