伊豆の漁港温泉宿、家族経営の温かさと漁港仕入の絶品魚

 7月11日(水)、茅ケ崎から伊豆半島へレンタカーで移動。漁港の宿「海が庭 みなとや」に投宿する。この温泉旅館は家族経営で4部屋しかない。今回の視察テーマである「小規模、非チェーン系、オーナー系、家族経営」にぴったり合致する。

 先祖代々の物件を生かしながらの漁港宿。目の前に海と防波堤と漁港。いたって素朴な風景には限りなく魅力を感じ、「漁港」と「宿」という2つのキーワードから連想されるのは、「新鮮な海の幸」にほかならない。

 その分、温泉施設はやや質素だが、やむを得ないだろう。とはいっても清潔で十分に満足できる施設といえる。チェックイン時間の15時よりはるかに早く着いたにもかかわらず融通を利かせて部屋に通され、お陰さまで早い時間帯にお風呂を独占できた。

 そういえば、世界的に見ても、日本のホテルってチェックインやチェックアウトの時間にはなぜ、そんなに意地悪なほどシビアなのだろう。部屋が用意できていてもロビーでさんざん待たされること、何回もあった。海外のホテルなら、昼前にチェックインできたりすることもしばしば。2~3時間のレイトチェックアウトはもはや当たり前。なのに、日本は大体ダメ。

 水曜日ということもあって、その日の宿泊客はほかにいない。たった1組だけだった。

 いよいよ夕食の時間だ。部屋食。期待されたとおりの食事。漁港から直接仕入れる魚は鮮度抜群。日本に来たらとにかく魚、海鮮を無節操に大食いする。これだけ充実した刺身の盛り合わせでも物足りない。活アワビとサザエつぼ焼を別注してしまう。

 2時間、食べ続け、飲み続け、最後におひつのご飯まですべて平らげたこと、さすがに女将さんもびっくり。

 いやいや、ご馳走様でした。