トランプはなぜ学者や専門家に理解されないのか?

 人間は糧を得て食いつなぐために、とりあえず「◎◎屋」になる。そして次は「◎◎家」を目指す。そこでお金で勝負する人は「実業家」で完結する。それは金銭の自由を得た証拠だが、マズローの欲求説によれば、人間は必ず次の高次欲求を目指す。

 実業家にとどまり、上に行けなくなった人は、富を誇示する行動に出る。それが度を過ぎると、自己嫌悪に陥る。すると非経済的行動が目立ち、「合理的経済人」の姿から逸脱する。人間と人間、その所在する欲求の段階があまり違い過ぎると、互いに理解し合うことができなくなる。

 原稿料や研究費で生計を立てている学者や専門家がトランプ氏を理解できない原因も、そこにあるのではないかと思われる。オバマ氏とトランプ氏の欲求次元が大きく異なっている。それは信条や主義を超越した本能的な欲求の部分を言っているのである。故に同じ政治家でもオバマ氏が理解されても、トランプ氏は理解されないわけだ。

 では、実業家のトランプ氏は政治家の座を手に入れた次に、何を目指しているかと言えば、答えは1つだけ、「思想家」である。人間社会の究極の自由は、思想の自由だ。それは単なる「考える自由」を超え、「考えていることをそのままやる自由」である。金銭などの経済的利益故のあらゆる迎合を捨て、完全なる言行合一になることだ。

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