日本のメディアはなぜスペシャリストが育たないのか

 日本的組織の「転勤」と言う制度は、百害あって一利なし。専門家が育たない。メディアもそうだ。A国支局からB国支局へ、今度B国支局から本社Webメディアへ、というような、一貫性に欠けた転勤が目立つ。

 そうすると、A国スペシャリストも、B国スペシャリストも育たない。3年や5年現地に赴き、言語もできないまま、通訳に頼ったところで、結局「翻訳記事」しか書けない。

 このまま断片的なキャリアを積み上げても、ジャーナリストとしての文脈が出来上がらない。物事の本質を捉えられないからだ。

 将来的にやはり、依願転勤が望ましい。A国スペシャリストなら、A国どっぷり10年とか20年とかウォッチを続けないと、深い記事が書けない。

タグ: