週末の贅沢、北朝鮮産の毛蟹と自家製寿司

 週末は、少し贅沢にしようと、我が家は、毛がにを仕入れました。

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 写真に映っている毛蟹は、自宅に届けられたもので、いま、まだ生きています。北朝鮮ルートで輸入されたそうです。北朝鮮といっても、産地はオホーツク海です。同じ海から獲った毛蟹は、北海道の漁船に渡り、稚内など北海道沿岸に水揚げされれば、高値を付けられ、日本国内に流通することになります。北朝鮮に水揚げされた毛蟹は、中国の延吉あたりに上陸し(海上交易かな?)、中国国内に流通します。

 私は、アリババサイトでこのような業者を見つけて注文しています。アリババといえばB2Bですが、本来飲食店やリテールにしか卸さない海産物の卸業者も、交渉次第で個人にも売ってくれるのです。しかも、卸の値段で、自宅まで配送付きです。

 我が家が今日買った二杯の毛蟹(大サイズ)は1.45キロ合計319元。一杯あたり160元です。日本国内の料理店で食べるよりも安い。

 中国の場合、実は卸業者が小売にも応じてくれることが多いのです。日本では最近産地直送も増えましたが、全体的に産地から末端消費者の手に渡るまでの物流チェーンはあまり乱れずに頑丈です。消費者が勝手に卸業者に電話を入れて、宅配させるようなことはなかなか難しいでしょうし、相手にされません。

 でも、中国の業者は非常に柔軟に対応してくれます。以前、私が日本国内の某大手アパレル現金問屋のコンサルティングに携わったことがあります。私は、中国の場合、卸しと小売を並行させるべきだとアドバイスをし、会長にまで直訴しましたが、現金問屋が日本で大成功しているからそのモデルを中国で変えるつもりはないと、聞き入れてもらえませんでした。結果的には失敗で、その会社はすでに事業を撤退しました。

 流通も消費者も日中間の違いが大きい。この変数を考えずに、日本国内のサクセス・ストーリーをそのままコピーするのが愚かな行為です。北朝鮮の毛蟹を眺めながら考える今この頃です。

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 ・・・そして、卸業者から仕入れた毛蟹二杯は、昨日と今日二回分けていただきました。

 さすが大きい。一人一杯では無理で、家族二人でシェアしても、かなりお腹が膨れます。

 タラバも美味しいのですが、毛蟹がそれ以上です。身が引き締まっていて香りと甘みが何ともいえない。

 上海に来た当時、上海蟹を相当食べましたが、最近太湖流域の汚染問題がひどく、昨年から上海蟹の食用を完全にやめました。その代わりに、海のカニ一本絞り込みました。

 同じ海産物卸業者からサーモンや帆立貝も仕入れて、色々と週末の贅沢にしました。写真に写っているサーモンの握り寿司は、妻の手作りです。シャリも本格的に作りましたので、大満足でした。

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 店で食べるよりも、家でゆっくり食べると倍に美味しく感じます。ちなみに、サーモン寿司は立花家の自家製でした。