犬も食える火鍋、そして、犬も食わぬ会社の悪口?

 寒いので、火鍋を食べたいなぁと、会社の皆が集まって懇親会をやることになった。場所は、昨今株式上場で有名になった某火鍋店「〇〇羊」。

 なんと、特別許可をもらって、愛犬のゴン太君も同席できるようになった。といっても、個室だから他の客の迷惑にならないから問題ないと。感謝感謝。

30086_2僕にもちょうだいよぉ~!

 さすが、凄い!列が出来ている。7時ごろには、店内に客が溢れていた。

 「凄いですね、商売繁盛で」、思わず感心する。
 「まあ・・・」、何と個室担当のウエイトレスの反応は冷ややか。
 「株式上場もしている外食ってそうありません。従業員の皆さんも安定しているでしょうし、他所のレストランの従業員から見れば、羨ましいでしょうね」
 「いや、そんなことないですよ。給料は安いんですからね」
 「それは、自分の給料が高いという人間、世の中にあまりいないでしょう」
 「違います。本当に安いんです。1日12時間、週6日働いても、残業代はありませんし・・・」
 「でも、いずれ改善されるんでしょう。会社は利益をどんどん出していれば、従業員にも必ず恩恵が及びますから」
 「いや、私は、そう思いません。給料が安いから、会社に利益が出ているんじゃないですか」
・・・
 会話はそれ以上続かない。隣にいるゲストの木津さんもびっくり、その会話を聞いて、「日本ではありえませんね。普通は、『ありがとうございます』と言いますよね。ここまで、会社のことを酷くいうのも・・・」

30086_3

 本当に給料が安いかどうか、残業代を払っているかどうか、私には分からない。また、議論する立場にもない。木津さんも言ったように、従業員がその回答をすること自身に驚いたのだった。

 「給料が安い」とは、誰もが思っていることだろう。会社のことを良く思っていない人もいるだろう。といっても、少なくても人前での立ち振る舞い、いわゆる「人前力」が問われるだろう。

 従業員の「人前力」、日系企業の皆さん、大丈夫でしょうか。それよりも、コンサルタントとしての私には、新たな課題になりそうだ。

 そんなことはどうでもいいと、無邪気に食べ物のおねだりしているのは、ゴン太君だった。