手で投票することと足で投票すること

 午前中は、弁護士と一緒に上海K社従業員代表大会の立会い。

 従業員代表大会といえば、従業員側から権利主張が続出するのが定番。これが当たり前だ。従業員は人間として自分の権利・利益の最大化を図ることがごく自然である。経済学、行動学の原理に符合する。意見聴取の場で黙って、制度実施してからぶつぶつ文句を言って抵抗するよりも、意見・主張を明確に出してもらいたい。

52379_2従業員代表大会の場では若干緊張した雰囲気が漂う

 権利主張をした場合、上司から睨み付けられることを心配する従業員もいるだろうが、根拠無き単なる一方的な権利主張や会社の利益を損なうような権利主張であれば、上司から睨み付けられて当然だ。上司が睨み付けなくても、コンサルタントの私から睨みつける。

 権利と義務は常に対等する。これだけ会社に貢献し、会社のために問題解決したので、これに見合う分だけの福利を出してくださいと、胸を張って主張してほしい。それに対し、見てみぬ振りする会社であれば、逆に、コンサルタントとして、私が会社に福利改善策をしっかり求めなければならなくなる。
 
 建設的な会話を会社と従業員の間でもってほしい。「言っても無駄、どうせ会社が聞いてくれないだろう」という従業員の弁には賛同できない。もし、本当にそうであれば、つまり、労使双方の利益に立脚した合理的な提案に、頑として耳を傾けてくれない会社であれば、さっさとこんなダメな会社を辞めたらいい。中国で俗に言うと、「足で投票する」。

 従業員代表大会が「手で投票する」場であれば、辞職は「足で投票する」という最終手段である。いずれも従業員の権利である。

 「手で投票する」ときに、会社に対し責任をもってほしい。そして、「足で投票する」ときは、自分と家族に対し責任をもってほしい。手だろうと足だろうと、投票はいずれもしっかり責任が伴うことだけは、肝に銘じたい。

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