S社の素晴らしい日本人経営陣

 3月6日、日曜日の天津出張と休日打ち合わせ。

 天津S社の人事制度構築は佳境に入った。予定より3~4ヶ月以上遅れながらも、熟議を尽くしたところで、納得度の高い成果物が出来上がった。

 ドラスティックな制度改革の水域に踏み込んだものだった。「われわれ日本人管理職に問題があったのだ」―-。調査に調査を重ね、議論に議論を重ねた結果、自ら大胆な自己批判に至った。日本人経営陣の皆さんの器の大きさに深く感動を受け、そして、心から敬意を表したい。このような素晴らしい企業、素晴らしい企業人がもっともっと増えてほしい。

 いま、多くの在中日系企業では、人事や経営上の問題の大きな根源が日本人経営陣や管理職自身にあると、私は断言してよいと思う。「断言」が良くないかもしれないが、では、せいぜい、議論の場を設けたい。しかし、議論の場さえ設けてくれない場面が多い。中国以外の国の経験知にこだわり、しょせん中国だからと見下す姿勢を崩さない日本人経営者の姿は、愛嬌があって愚直に見えるときもあるが、度が過ぎれば傲慢、そして最終的に幼稚に見えることもしばしばある。

 自己否定、過去否定。サクセスストーリーは、ここから始まる。このような素晴らしい経営陣と末永く一緒に仕事をやっていきたい。

 このブログをも見てくださっているS社の日本人経営陣の皆さんに重ねて御礼を言わせてもらいたい。皆さんの理解と協力があってこその第一歩である。本当に、本当にありがとうございます。まだ、先の道のりが長く、困難だらけだが、一緒に頑張っていこう。一緒にサクセスストーリーを作っていこう。一緒に小さな歴史を書いていこう。

 コンサルタントのロマンが大きい。天職への感謝で幸せいっぱいの今このごろだ。