スレンバン名物の魚頭米粉を食す、なんと田うなぎもあった

 食の街、スレンバンにはいろんな美味しい食べ物がある。魚頭米粉(Fish Head Noodle)は、スレンバン名物の1つである。この街に住んで何回も食べてきたが、元祖店の「芙蓉波仔魚頭(Bo Kee)」に足を運ぶのは初めてだ。といっても魚頭米粉だけでなく、いろんな料理を出している。

 冊子のメニューは置いていない。口頭注文でまずは、黄鱔(田うなぎ)を薦められた。驚いた。田うなぎは私の好きな上海料理の1品でマレーシアにはないと思い込んでいた。あったのか。「黄鱔」は「鱔絲」の大きい版で骨付きである。肉付きがよく肥えていて味が素晴らしい。

 ほかの料理は普通に美味しく、特に印象に残るようなものはない。――という表現は店に失礼だと思う。何せスレンバンはどこへ行っても中華に関してはとにかく美味い。しばらくすると、感動が薄れてしまう。華人の街であるスレンバン、まずい中華を出したらたちまち店が潰れるだろう。

 2時間かけてゆっくり一通り食べて、やっと魚頭米粉にたどり着く。白濁したスープは豚骨かと思ったら、魚の頭から取った出汁、ナンプラー、そしてエバミルク(砂糖なしの練乳)の混合物。魚の切り身も入っている。お酒を飲んだあとのこの1品で天国に昇り詰める。

 ご馳走様でした。