余計なお世話だ!トラブル相談で私は親戚に怒られた

 先日、日本に住む某親戚から不動産関係のトラブルについて、相談を求められた。そこで、解決案を出すべく、私は根掘り葉掘りいろいろと背景や経緯を聞き出そうとしていると、「プライバシーに踏み入れられたくないから、相談は取り下げる」と怒られた。

 私は経営コンサルタントの仕事をしている。企業からトラブルの相談があると、対症療法的にそのトラブルの解決だけでなく、トラブルを引き起こした根源をえぐり出し、さらに関連して他の潜在的な問題やリスクがあるかもしれないから、その際に一括して根治療法を施し、根っこを取り除くようにしている。

 すると、企業の経営については根掘り葉掘り、要するに企業の「プライバシー」に触れるような質問をたくさんし、どんどん突っ込んでいくわけだ。経営者によってはこれを嫌う場面もしばしばあり、私が過剰な「踏み込み」でクレームをつけられたり、契約を解除されたこともある。

 医師で言えば、患者に裸になってもらい、検診することもたくさんある。それも確かにプライバシーといえば、プライバシーだ。医師は仕事だから、無表情にこなしていくだけかもしれないが、患者からすればいささか違和感や反感を抱いてもおかしくない。よく理解できる。

 根掘り葉掘りとことん掘り下げる。私は長年のこのの習慣は身について、親戚の相談にも同じアプローチを取ったところで、即座に「プライバシーへの踏み込み」と受け取られたようだ。こちらは、「タダで相談に乗ってあげているのに、なんだその態度」とも思ったのだが、よく考えると企業でさえこの状況だから、個人になると拒絶反応を引き起こすのはむしろ当たり前だ。

 その親戚は、「もういい、ほかの人に相談する」と言って、多分根掘り葉掘りしない専門家と相談するだろう。世の中はむしろそういう専門家が大半であるから、すぐに見つかるだろう。それにしても、私はその親戚にお詫びしてケースクローズとした。私は余計なことをしてしまった。反省中。

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