体感温度の中国経済(6)~欧州企業も中国撤退開始か

<前回>

 在中日系企業だけではない!

 「中国の市場トレードは終わった。ヨーロッパ企業はすでに目を他国に向け、シフトし始めている」。中国欧盟商会(EUCCC)のウットケ主席が現状をこう語り、「中国経済はいまわずか7%の成長で、四半期データを折り込むと7%にも達していない」と指摘した。

 同商会は5月29日、「2014年度中国ビジネス・コンフィデンス・サーベイ(市場動向報告)」を発表した――。「中国に進出したヨーロッパ企業には悲観的ムードが漂っている。景気が低迷し、商業環境が悪化し、短期的に改善の兆しが見えない」

 1年前の同調査では、在中欧州企業はすでに市場を悲観視していたが、いまの状況がさらに悪化した。当時、90%の在中欧州企業が中国業務を拡張する姿勢を見せたが、現在はかろうじて半数維持しているだけ、中国をグローバル的にもっとも優れた投資国と認める企業はわずか20%にとどまっている。(ドイツ国際放送)

 外資企業は決して全滅にならない。これはありえないのである。日系企業について、私が繰り返し言っている「二八法則」と「ダブル二八法則」。最終的に、一部、あるいはほんの一握りといっていいだろうか、大きな利益を出し、大成功する企業は現れるだろう。

 マーケット・トレンドへの依存度。ご時勢に便乗する企業は中国経済が失速すれば、いずれ負けるだろう。中国経済の動向に関係なく、きちんと利益を上げられる企業、真の企業力で勝負する時代がやってきた。

<次回>

タグ: