ベストよりもベター、最善よりも次善

 マレーシアに移住して8か月たった。日中関係やPM2.5など中国がおかしくなったことで、私がマレーシアに移ったと勘違いする人もいるようだが、違う。

 自分のブログを調べると、はじめて「マレーシア移住の決断」を公表したのは、2012年2月。反日デモが過激化し、尖閣問題で日中関係が悪化し始めたのは2012年9月以降だった。さらに、実際に私がクアラルンプールに移ったのは2013年10月。上海あたりPM2.5問題が深刻化したのは、その後だった。

 ただ、中国の雲行きが怪しくなったことを2010年頃から指摘していたことは事実だ。最近、周りにマレーシア移住ビザMM2Hの申請者、取得者が続出している。今日もフェイスブックでは、友人のAさんがMM2Hの仮承認出たという報告があって、こう書いてあった。

 「遂に相方と2世のMM2HビザのOKができました!長かった!調べ始めてからだと丸一年!途中グダグダになって諦めかけることもありましたが、相方がんばって動いた甲斐があるっていうもんです。これから具体的に発行に向けて、マレーシアにも行かないと。ちなみに代理店曰く途中諦めてやめていく申請者が急増中。理由はチョコチョコと細かい点を言われるのですが、皆邪魔くさくて放棄するそうです。経済発展に酔いしれ今の生活が続くと思っていて、せっかくのチャンスを見す見す見逃す輩は、ホント愚かで怠惰ですな」

 まあ、愚か、怠惰と言えるかどうか別としても、マレーシアは一つの選択肢としての位置付けはどうやら定着したようだ。明日も、顧客のB社上海法人元総経理のC氏ご夫婦が、MM2H取得後の関連手続きで来馬し、会食することになっている。

 マレーシアは決してパラダイスではない。そもそも、世の中パラダイスなど存在しない。ベストはないけれど、ベターとは何か、これを常に考えるのが人生ではないだろうか。

 ベストよりもベター、最善よりも次善。もちろん、人によっては、「善」そのものの定義付けも異なるだろう。