APECのため、北京はどうしても青空が必要だ。そこで、青空作戦。工場の一時稼働中止やら自動車の走行制限やら大騒ぎになっているようだ。
「禿げが合コンに参加するため、わざわざかつらを用意する」。私の某友人のブラックユーモア。ヘイトスピーチではないと少々薄毛と自称する友人が胸を張る。
PM2.5、北京の空気の問題、全世界が知っている。さらに青空作戦も各国のメディアに報じられている以上、このことを知らないAPECの参加者を一人でも探し出すのが至難の作業ではないか。
APECのため、数日の青空のため、ここまで莫大なコストをかけて大騒ぎする意味はあるのだろうか。意味があるとすれば、それはメンツであろう。少なくとも青空を背景にしたAPEC首脳全員の記念写真がほしい。気持ちはよく理解できる。
「やっぱり、北京は青空だった」。首都空港に降り立つAPECの首脳や参加者たちはきっとそうつぶやくだろう。ご苦労さん北京。祭りの後も青空が続いてほしいものだ。