競争原理は自然の摂理だ、明日も明後日も改革続けよう

 日曜日は移動日。早朝クアラルンプール発のマレーシア航空で午後上海着。雨。16時に事務所の向かい側にあるシェラトン虹橋にチェックイン。またまた総支配人や日本人マネージャーのご厚意でスイートにアップグレード。

150823-1624-上海-Sheratonシェラトン虹橋にチェックイン

 いつもいつも申し訳ない。何かとホテルの経営や管理面に少しでも役に立てればと何回か提言させてもらった。

 私の経営方針はとにかく、社員同士の良性的競争が欠かせず、優秀な従業員や管理職は思いきって抜擢し、一般的な従業員には上昇志向を持たせ、インセンティブを示す。そして、上昇意欲のない従業員には一日も早く、彼や彼女に向いている他の企業に転職してもらう。競争の原理は不変であり、ぶれることは決してない。

 明日も日系某社の経営幹部選抜研修。私はむしろ参加者全員に明言している。会社は皆さんに均一の待遇をいつまでも出すことはできない。そこで自分のキャリアプランや人生目標、価値観に照らして、しかるべき選択をしようと。

 私は基本的に競争原理主義者だ。思い起こせば、かつて日系企業にはウケが悪かった。それが2009年あたりから状況が一変し、私の提唱する競争原理に基づく人事制度は大量に受け入れられるようになった。競争メカニズムで選び抜かれた人材にはもちろん日系的な安定型既得利益も与えるが、人事制度そのものには終始大きな流動性を付与している。

 「安定感がなくなった」という声が上がるが、「そのとおりだ。安定感をぶち壊すのが私の仕事だ」と私は答える。もちろん、憎まれることもあろう。そんなことを気にしていたら経営コンサルタントなど勤まらない。万人にウケのよい制度改革はありえない。万人にウケがよければ、とっくに自然にそうなっていただろうし、改革も不要だろう。改革は嫌われるものだ、憎まれるものだ。だから、改革するのだ。

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コメント: 競争原理は自然の摂理だ、明日も明後日も改革続けよう

  1. 「社員同士の良性的競争」に関してですが、良性か悪性の判断は、企業利益及び企業の生存に繋がる競争かどうかを基準にしたものだと考えて良いでしょうか?

    社内競争も含めて企業体制や社員待遇が「ブラック企業」としてみなされてしまうことによって、企業の業績に悪影響を与えてしまうこともあります(ワタミやすき家)。これもまた、企業の長期的利益に影響を与えることになってしまうことから、悪性的な競争は排除することになると思いますが、こうした考えでよろしいでしょうか?

    1.  合法性のもとで、企業従業員代表大会や労働組合の意見も取り入れ、さらに、「競争」不参加の選択権をも社員に与えています。一連の法的文書や制度は企業経営者の合意、各社本社法務部のチェックを受け、さらに他の弁護士事務所からセカンドオピニオンをいただくこともしばしばあります。ここ7~8年、私が主導する人事制度を導入した企業様で、「ブラック企業」などの問題をおこして企業の利益に影響が出た報告を受けていません。逆に導入を見送った企業や、私の制度を形上だけのコピー導入(無断導入とでもいうべきでしょうか)した企業で失敗事例がいつくもあります。おっしゃるとおり、「良性的競争」という「良性」は、従業員の権利を不当に排除したり、最終的に企業業績に悪影響を与えかねない「悪性競争」と一線を画している、そういうことです。

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