1年後の日系企業、恐ろしい経営現場にラストコール

 ある恐ろしい事実が判明した。というよりも、予想していたことが確認された――。

 在中各社はあと1年ほどでほぼ8割以上、会社によっては100%の従業員全員が無固定期間労働契約保持者になること。現在は平均3~4割の無固定契約率が、向こう1年に急上昇する理由は簡単だ。2008年1月に施行された労働契約法は今年で7年目、多くの企業では2回目の労働契約更新が今後1年に集中する。それで契約が無固定に切り替わる。さらに10年勤続者(俗称「10年選手」)も続出し、いずれも無固定労働契約に切り替わる。

 無固定期間労働契約とは日本流にいうと、終身雇用だ。終身雇用は怖くないが、怖いのが人事権の喪失だ。日本国内も正社員が終身雇用で解雇はかなり難しい。ただ会社は広範な人事権を持っている。賃金調整、昇降格、なによりも配置転換といった人事辞令の一方的発令権を会社がもっている。このような人事権を駆使して雇用の柔軟性を確保している。

 だが、中国の場合、労働契約の変更は完全合意ベースなので、会社は一方的に人事権の行使ができない。そこで、解雇できない。降格できない。減給できない。異動できない。場合によって昇給し続けなければならないという恐ろしい事態に直面する。

 あと1年くらいで、中国の人事労務現場では激変が生じるだろう。労使関係では、会社が完全な弱者立場に転落する。

 ラストコールだ。この1年ですぐにアクションを起こしてくださいと、上海出張中は企業の経営者・幹部に会うたびに、セミナーでも全力呼びかけている。

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