また逢う日まで、古羊路「違法建築群」飲食店立退き

 上海出張中に、顧客と古羊路の「萬蔵」で「お別れ」の会食。顧客とのお別れでなく、古羊路の「萬蔵」とのお別れだ。

まもなく立ち退きとなる「萬蔵」店内

 2~3か月前に、古羊路一帯の飲食店が全店立ち退きの通告を受けた。理由は違法建築の撤去だ。その一帯の建築物はすべて違法建築だというのだ。

 既存建築物に違法な増築を施し個別案件として摘発を受ける、というのであれば珍しい話ではないが、その界隈の建築物がみんな違法建築だというのだから、不思議でしようがない。

 素朴な疑問だが、なぜその当時役所が建設許認可を出したのだろうか。さらになぜ飲食店の開業に必要な消防許可まで交付したのだろうか。そして、なぜ今まで何の問題もないものの突然の摘発に乗り出したのか・・・。

 中国はずいぶん経済も発展し、社会も成熟したが、この手の怪奇な話はまだまだ健在のようだ。その一角に、新規開店で内装を終えた直後に立ち退き通知を受けた店もあるらしい。不運というか何というか、やはり中国ならではのリスクとしか言いようがない。

 立ち退き命令に抗い、電気や水道の供給中止に備えて自家発電や用水自給で徹底抗戦の姿勢を見せる店もなかにいるようだが、おそらく時間の問題だろう。公権力と対抗しても勝ち目がない。

 「萬蔵」に関してはすでに虹梅路に移転先が見つかっており、着々と移転準備に入っているという。これを機に逆説的な躍進を遂げ、素晴らしい新店ができあがることを期待している。

 また逢う日まで・・・。

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