蓮舫氏二重国籍事件の結末、有権者の素質が問われる

 蓮舫氏の二重国籍事件。「国籍喪失許可証」は偽造ではないかといわれるなか、台湾のニュースでは、台湾政府(内政部)が公式に書類が真正なものであることを認めたと報じられた。

 数日前からフェイスブックで言っていたが、蓮舫潰しのための蓮舫叩きはみっともない。民進党を馬鹿にしながら、民進党と同じ馬鹿なことをしているのではないか。見苦しい限りだ。

 有印公文書偽造、その証拠を自ら堂々と世界に向けて電波に乗せる馬鹿な奴はいるか、常識的に考えてもあり得ないことだろう。証明写真の規格外とか探偵ごっこにもほどがある。

 ここまで来たら、蓮舫事件の一般論化、国籍法制度の課題を理性的に提示し、立法府挙げて取り組むのが賢明であって、国家のための行動ではないだろうか。

 蓮舫氏はどうも不誠実で、政治家という自覚が欠如するところ、ぜい弱な法基盤と相まって今回の事件の結果になったと、そろそろ結論付けしたらどうなのだろうか。

 さらに酷いことに、某論客いわく「蓮舫氏は工作員でないと自分で証明すべき」。これは、安倍首相夫人に「100万円を渡していないことを証明しろ」と同じ論理に陥ってしまう。理性、正当な論理性を失ってはいけない。

 正しい目的のためにも、正しい手段が必要。謀略があってもいいが、非論理的なアプローチは禁物。正義のために間違った手段を使ったら、今度、不正義がその間違った手段を駆使して正義への攻撃を正当化する。自己矛盾の罠に陥ってはならない。

 付言しておくが、私は蓮舫氏も民進党も嫌いだ。嫌いだからといって、理性を失ってはいけない。卑怯な相手の土俵に軸足を移してはいけない。低俗な人間と同じ低俗なことをしてはいけない。保守陣営の品格を下げてはいけないのだ。

 この事件の論点はほぼ出尽くした。次は、有権者の蓮舫氏に対する判断・判決を待つのみだ。次の選挙で、それでも蓮舫氏が当選するなら、それは有権者の意思決定だ。問題があるとすれば、票を入れる有権者の素質の問題になる。

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