【視点】<旧文新読>中国は衰退する(2011年4月7日掲載分)

「中国は衰退する」
2011年4月7日付ブログ記事再掲

 読者のコメントに書かれたとおり、私としても、「大手メディアの情報を鵜呑みにせず、中国進出を再考してください」と呼びかけている。

 いまや、進出日系企業の商売で食いつないでいる人や業者はたくさんいることだろう。単なる個人から立派な会社の看板を担いで、「スペシャリスト」と名乗っている人たちは数え切れないほどいるだろう。今回の日経ビジネス誤報事件(2011年4月6日付け記事「日経ビジネス誤報全面修正とお詫び、中国スペシャリスト問題露呈」)で分かったとおり、大手メディアでも決して鵜呑みして信用してはいけないことだ。

 あと3年や5年が経つと、一流誌は今度、「中国ビジネスの敗退組」の報道で特集を組み、「なぜ、中国で負けたか」と「スペシャリスト」が原因分析を始めることだろう。

 私がこう書いていると、総スカンを食らうかもしれない。それは、それでかまわない。でも、この私が書いた今日のメッセージをどうか捨てないで、3年後、5年後もう一回読み返してほしい。私がいま言っていることがやっぱり嘘だったら、踏んだり蹴ったり立花の名前をマンホールにでも捨ててください。

 先日、お酒を飲んである顧客に言われた。「立花さん、あなたはもったいない。もうちょっと角を立てないで丸くなっていたら、もっともっと稼げたのに、年間数億円なんて夢じゃない・・・」。でも、角を丸くすることは、私にはできない。顧客を怒らせても、うそはつけない。迎合のうそは絶対に付くことができない。私には、同志となる顧客企業がいる。同志となる経営者がいる。それは私の幸せだ。

 中国はいずれ衰退する。10年先は限界だろう。私はこう思う。

 「経営管理者にとって最重要の仕事とは、すでに起こった未来を見極めることである。社会、経済、政治のいずれの世界においても、変化を利用し、機会として生かすことが課題となる」。ピーター・ドラッカーは「断絶の時代」でこう語った。

 私には、私なりの「すでに起こった未来」があって、それがはっきりと見えているのである。

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コメント: 【視点】<旧文新読>中国は衰退する(2011年4月7日掲載分)

  1. 「中国衰退論」、「中国崩壊論」などありますが、衰退にしろ、崩壊にしろ、衰退(崩壊)・非衰退(非崩壊)の2択であり、どっちか言えば2分1の確率で当たるわけなんですね。だから、衰退は何を契機にして始まるのか、どのように衰退するのか、何が原因で衰退するのか、どの程度衰退するのか、など等をポイントごとに予測して、その精度の割合が高ければ(はじめて)「おおっ、当たったな」となります。

    中国衰退・崩壊論そのものは2,000年前後からずっと続いてきたもので、出版された書籍も100冊を下らないのではないでしょうか。実際、Youtubeでも、「ほら、俺は昔から言っていただろ」とばかりに多くの論者が騒ぎ立てています。

    大雑把な当たった、当たらないの議論ではなく、どう当たったのか、また、これからどうなっていくのかを当てていけば、立花先生の予測は素晴らしいということになるのではないかと思います。
    あと、現時点ではまだ、「当たったか」は微妙ですよね。まあ、そりゃ、世界第一の大国米国の大統領が中国をやっつけるために立ち上がったわけだから、たいていの人は「衰退(崩壊)は確実だな」と予測するだろうし、実際そうしています。高齢化などのファンダメンタルもありますし。ただ、それも二択のうちの一つに過ぎません。具体的な内容が欲しいところですね。

    1. 当たる、当たらないよりも、私の仕事は占いではない。仮説の元で企業はどう動くべきかというところです。クライアント(特定企業)に焦点を当てるのです。そこは経済学者や国際政治学者たちと違うところです。ここで展示されている記事はあくまでも一種の副産物に過ぎません。

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