気がついたら、最近メディア報道、たとえ経済専門メディアも、大量の政治ネタがトップを飾るようになった。私の持論だが、「経済は経済だけで語れない」、まずは政治を見ることだ。
「選辺站」(シュアンベンジャン)という中国語、アジアの華字メディアでよく目に触れるようになった。「どっち側に立つかを決める」という選択、「踏み絵」を迫られる時代になったのである。米中両方と同時に良い関係をもつなど、そういう都合の良いことはできなくなる。過酷と言えば過酷だが。
経済活動にも政治の影響で支障が出る。相手国国民の身柄拘束事件が次から次へと続発していれば、センシティブな関係者たちは渡航を控えざるを得ない。こうしてみると、グローバル時代からの逆行ではないかとさえ思わされる。これもひとえに政治が経済を制御している証左にほかならない。
グローバル社会のブロック化は避けられないかもしれない。経済人として新たなサバイバル・モデルを考えなければならない。