虫歯が進んでいますか?歯の治療と組織の治療

 朝から歯医者へ。少し前、歯の詰め物が一部取れて、最初は良かったが、段々冷たい飲料でしみるようになった。

 チェックすると、残った詰め物の裏側に虫歯が見つかったという。C3段階(虫歯が神経にまで達した状態)だったので、根管治療になる。今日は麻酔をかけて、感染した神経を除去し、神経が入っていた管(根管)を洗浄・消毒して薬剤を詰めて終わり。これから数回に分けて通院し、被せ物(クラウン)を被せる治療を受ける。

 虫歯の進行は、C1からC4の4段階に分けられる。C1は表面エナメル質の虫歯。エナメル質が浸食されて歯の表面が黒くなった状態で、痛みなどの自覚症状はない。虫歯部分を削ってプラスチック(レジン)を詰めて治療する。C2は象牙質の虫歯。エナメル質の内部の象牙質まで虫歯が進行した状態。冷たいものや甘いもので歯がしみて痛む。虫歯部分を削って詰め物(インレー)を詰めて治療する。

 私の場合、詰め物の裏側に虫歯が進行し、すでに神経まで浸食が進んだC3段階である。それでも、根管治療で何とか歯を抜かずに済む。最悪のC4は神経が死んで、歯根まで虫歯が達した状態。ひどい場合は抜歯をして、インプラント治療やブリッジ、入れ歯治療を行う必要があるという。

 治療を受けながら考えていた――。

 組織というものも、歯によく似ている。侵食が虫歯のように進行する。大方の組織はC1段階において痛みがない故に、放置しがちだ。C2段階になると症状が出始める。一部の組織は気付いて治療を施すが、なかに冷たい食べ物でしみるなら、「冷たいものでなく、温かいものを食べよう」という経営者もいる。さらに侵食が進み、C3段階になれば痛みが酷くなる。それでも処置せず、来る日も来る日も痛み止めを飲み続ける。

 ついに最後到達するC4段階では、組織そのものが壊死する。虫歯は虫歯だけですまされない場合もある。その侵食の進行による壊死は必ず体内に悪影響を及ぼすだろう。帰宅後調べてみると、やはり連鎖感染の可能性があることを知った――。

 虫歯の悪化で顎骨炎になることがある。顎骨炎は悪化すると重症化し、目や脳、あるいは舌下や扁桃、首、前胸部にまで炎症が波及することがあり、さらに細菌が血液中に入り込んで増殖し、全身に感染が広がれば、敗血症になり、命にかかわる状態に陥ることもあるという。

 もっとも問題となるのは主体の意思決定。1個人の場合でさえ、治療を先延ばしにすることもあるくらいだから、組織となれば、治療に構成員の合意を必要とするだけに状況は複雑化する。「治療反対」「治療賛成」「しばらく様子見しよう」といろんな意志が交錯し、戦うわけだから、治療どころか、利害関係の戦いだけで体力を消耗していく・・・。

「立花さん、大丈夫ですか。痛くないですか?治療終わりましたよ」。あれこれ考えているうちに、治療が終わった。

<次回>

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