「お父さん預かります」、多様化の時代に「棲み分け」で対応せよ

 「お父さん預かります」

 ――小樽市の観光名所・堺町通りにある昆布専門店「利尻屋みのや」。その店先にはこんな看板が掲げられている。観光客たちが思わず立ち止まり噴き出したりする。

 女性は買い物好き、男性は買い物嫌い。男性が女性に合わせても、女性が男性に合わせたても、かならず楽しくない片方が出てくる。そういう男女の差を認めたうえで、その場面において「棲み分け」してもらうのがもっとも合理的な解決策である。

 これは何も買い物に限った話ではない。会社経営を含めていろんなシステム(仕組み)を作る時に、「A or B」ではなく、なるべく「A and B」の方向にもっていきたい。その際、意外にも「棲み分け」が役に立つ。

 多様化の時代である。正誤や善悪の次元で議論すると、収拾がつかなくなる。ときには争いにもなりかねない。そうならないためにも、「お父さん預かります」のようなアイデアが重宝される。

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