コロナ危機の規制、日本のルールはなぜ機能しないのか?

 コロナ危機期間の規制。日本の場合は、「不要不急の外出の自粛要請」というネガティブリスト方式。これに対して、マレーシアの場合は、「必要な日常食料品・薬品の買い出しに限り、1家に1人の代表者のみ許可する」というポジティブリスト方式

 「ネガティブリスト」とは、原則として規制がない中で、例外として禁止するものを列挙した方式、つまり日本は「やってはいけないこと」を規定する。「ポジティブリスト」とは、原則として禁止されている中で、例外として許されるものを列挙した方式、いってみれば、「やっていいこと」を規定する。

 法令の実効性を考えれば、後者の「原則禁止、特例許可」のほうがはるかに明快で運用しやすいといえる。しかも、マレーシアはその「特例」をかなり具体化し、分かりやすい。これに対して、日本の禁止事項はとにかく曖昧、具体化されていない。「不要不急」とは何か。その判断基準は人によってそれぞれ異なる。

 この辺は島国特有の「空気読み」同調圧力が担保にならざるを得ない。しかしながら、これだけ国際化した世界である以上、日本には外国人がたくさんいるし、日本人もかなり多様化している。そうした環境要素を考えれば、ネガティブリストの非効率性が明らかである。

 「不要不急」という言葉はいかにも、多義性を有している。「不要」と「不急」の程度差がまず問題。「不急」は緊急性を問うものであって、「不要」は必要性を問うものである。たとえば、散歩がジョギングはどうだろう。「不急」といえども、「不要」といえるのか。広義的にいえば、用があっての外出が当たり前ではないだろうか。

 そういう意味で、日本のルールスタイルはむしろ世界の中で、異色の存在になっている。特に有事の際、常識良識を期待した「要請」は無力だけでなく、政治や行政の不作為と職務放棄を意味する。

タグ:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です。