リベラルや保守の裏に何が隠されているか

 マルクスは、社会を資本家階級(右・上・強)と労働者階級(左・下・弱)に分けた。今は、上強下弱の構図が変わっていないが、構成だけが「左・上・強」と「右・下・弱」に変わった。

 もう1つ変わったことは、強弱関係の転化。マルクスの時代は強弱関係が暴力革命によって転換可能だった。しかし、今はAI・ビッグデータによってそれが不可能になった。マルクスの時代は、下層民が銃刀武器を手にして上層階級を倒せたが、今は下層民がスマホという手錠を自らかけて奴隷になった

 二八法則があって、8割民が基本的に愚民に属している。階級社会でなくなると、全員がフラットでなければならない。そこで不平等がどんどん浮き彫りになる。

 平等なんてあり得ないのに、8割民が平等を信じて疑わない。支配層はむしろ、その平等錯覚を利用しない手はない。そこで右上左下の構図が真逆に反転する。アメリカでは、民主党が資本家を代弁し、トランプの共和党が底辺を代表するようになった。

 日本は一番タチが悪い。左になった自民党は未だに保守を偽る。底辺に転落した国民層は騙され続けている。リベラル自民党はそれであえて都合がいい。野党が表に出られない理由は何か?野党も与党も皆リベラルだからだ。

 安倍氏は決して保守でも何でもない。自民党総裁選(2021年9月29日)で自分でできないことを高市氏にやらせて、河野氏さえ外せば個人的にいいわけだから、岸田氏と高市氏に二重の保険をかけた。

 繰り返してきたように、社会には、左右が存在しない。あるのは、上下のみ

 故に、この世の中、金儲け希望なら、絶対に左側に行った方がいい。そういう意味で頭の良いエリートはほとんど左に行くわけだ。結果的に右側に相対的に非エリートが取り残される。これは紛れもないな事実だ。残念ながら。

タグ: