ごくごく普通の蟹クリームコロッケ、感動しみじみ

 目覚めたのが10時。ここ2週間はじめて8時間の睡眠。ゆっくり支度してホテルをチェックアウト。昼過ぎのリムジンバスに乗るので、ホテルでランチをとることにした。

 向かったのは、都ホテル内の「大和屋三玄」。

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36039b_2大和屋三玄

 クラシックな「和」に溢れている、大好きな一店である。石畳のアプローチから店内に入ると、優しい雰囲気に包まれ、心が和む。

 ここで、いつも食べるのがカニクリームコロッケ。

36039_3北方謙三氏が絶賛する蟹クリームコロッケ

 作家の北方謙三氏が、「名の通った和食の老舗が、コロッケを出したことに、私は敬意さえ抱いた。料理は、やはり心なのだとも思った。・・・だからと言って、私はコロッケを宣伝して歩いてはいない。味は、思いの中に収いこんである。そして、さりげなくまた註文する。また食べに行くということが、料理と、料理人と、店に対する私の礼儀の取り方なのだ」と、地味な表現でこの店のコロッケを絶賛。

 びっくりするほどの美味ではない。でも、あのコロッケは、とてもやさしい味がする。海外に長くいると、この一品でしみじみと感動せずにいられない。

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36039b_4緑、日本庭園の都ホテル、そしてまだ残っている桜

 昼食をゆっくり済ませて、成田空港へ向かう。

 18時10分、全日空921便が定刻出発。

 20時20分、上海浦東空港着、ラマダ・エアポートホテルに宿泊。明日は、台北へ向かう。