中国の存在を再考、一筋で捨て駒になるな日本

 トランプの落選、コロナ、ウクライナ戦争という3大出来事。

 正直、予想できなかった。それで今後の見通しもだいぶ変わってきた。いろんな意味で方向調整しなければならない。なかに、米国の急進的社会主義化、中国とロシアの「同盟化」、ASEANの実質的「脱米親中」という3つの流れが今後の世界に重大な影響を与えるだろう。

 民主主義も独裁専制も結果的に貪欲な経済的利益という共通項を有している以上、イデオロギーや正義感への執着もいささか幼稚性を増している。
 
 結論からいうと、中国は再び無視できない存在になってきた。善悪という「価値判断」ではなく、「事実認識」次元で言っている。故に、私は現在、中国の見直しに取り組んでいる。

 反中も嫌中も、倫理的な価値判断に過ぎない。本気なら、日本人は中国との経済的つながり(サプライチェーン)を断ち切らなければならない。それができそうにない以上、負け犬の遠吠えだけではあまりにも情けない。

 米国の飼い犬であり続けるのも1つの選択肢ではあるが、損得を天秤にかけてみる必要があろう。その点、韓国は日本よりも強かである。所詮大国の手駒ではあるが、決して捨て駒にはなるまいと、いろいろ工夫を凝らしているのだ。

 一筋では生きていけないことがわかったら、二筋も必要だ。二筋の使い分けで利益を手に入れる。これが小国弱国の生き方である。

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