中国ビジネスは難しいぞ

 万博に飲食店舗を出している顧客企業がいる。先日、4ヶ月ぶりに相談にお見えになった。閉店事務の相談だった。万博出店決定した当時、来社時の意気揚々とした姿に比べると、一転して元気のない表情に変わった。

 「疲れました」

 やっぱりそうだったのか。中国ビジネスは疲れる。何よりも取引コストがかかる。神経が磨り減る。私のような化け物でも、中国に数ヶ月いると、疲れがどっと出る。

 中国のことがよくわかるといつも自慢する私だが、想像できないことよりも、やっぱり想像していたことが現実になったことで疲れる。

 そう、「非常識」が「常識」だというよりも、「常識」がやっぱり「常識」だったところがもっと怖い。

 万博の一件もそうだったが、中国全体的にも同じだ。中国市場のお金を稼ごうとする日系企業で、完全合格者になっているのがごくわずかだ。

 特に若い日本人で、20代30代の方で中国で起業を望んでいる事案が多い。基本的にその大半は無理だと思う。原因は?と聞かれると、「サバイバル力」と顧客目線が不足している人が多いと答えざるを得ない。
 
 起業事案へのアドバイスは、私は一切に行っていない。むしろ、今の中国よりも、起業ならベトナムのほうがいいのかもしれない・・・