1億を3億に3億を10億に、中国人のマレーシア移住に学ぶもの

 マレーシアの定住権であるMM2Hビザの中国人取得者数は今後数年、急増する。このたび、マレーシア観光省が中国銀行と提携し、同行の30万人の大口顧客(預金残高100万米ドル以上)に対し、MM2Hプログラムをプロモーションする。11月9日付の中新網やマレーシア「南洋商報」が報じた。

89974_2マレーシア・パンコール島(2011年1月2日撮影)

 これに対して、駐マレーシア中国大使は、「今後5年で中国人のMM2H取得者数は3倍になると予想している。マレーシアは世界でもっとも住みやすい国の一つだ」と語っている。

 日本人は、年金不足などの問題で移住の道を選ぶ人がほとんどだが、一方中国人の場合は投資をはじめ、お金をたくさん持っていても、マレーシアに住むことを選ぶのは、なぜ?回答は簡単だ。1億円があれば、3億円にして使いたいし、3億円があれば、10億円にして使ったほうがいい。物価や購買力の格差(マレーシアの物価は概ね日本の3分の1)で、より裕福で贅沢な生活を求めて、マレーシアという楽土に向かうのである。

 海外移住といえば、日本人は何だか故郷を捨てる壮絶物語のように捉えがちだが、もう少しプラス思考で中国人に学ぶことはないだろうか。