1億円があってもマレーシアに移住するか、3つの移住タイプ

 この1年、私の周りの友人で、マレーシア移住MM2Hビザを取得した人は20名以上数えられる。私がボランティアで立ち上げた「マレーシア移住の会」には、いまフェイスブック上135名、Off FBを入れると300名ほどのメンバーがいる。毎回のセミナーや会合、懇親会はいずれも超満員。先日東京での会、懇親会の部ではついに、立ち食い状態になってしまった。

 顧客企業の中でも、移住または移住予備軍の「オフ・ビジネス仲間」が多数できた状態で、仕事の打ち合わせが終わると、「最近マレーシアは・・・」と話題が転向したりする。人事人事、人の事、人が幸せになる事でもあるから、オフかオンか境界線があいまいになってきた。

 移住に当たっては、概ね3つのタイプがいる。一つは積極目的型、マレーシアが大好きで住みたいと、マレーシアに住むのが目的である。もう一つは消極手段型、日本国内が(諸般の事情あって)ダメでマレーシアに行こうと、あくまでも一種の逃避手段とするタイプである。最後に、リスクヘッジ型、いずれ日本がダメになっても、逃げ場を確保したいというタイプ。特に注意喚起したいのが、消極手段型です。

 「もし、あなたが1億円の資産をもっていたら、それでもマレーシアに住みたいと思うか」という質問に、「No。1億円があったら、日本国内に住む」という方は、少なくとも積極目的型ではない。積極目的型、あるいは、余裕資金をマレーシアにプールしてリスクヘッジするタイプなら大きな問題はないが、消極手段型の場合、やはり十分に考えてほしいと思う。

 決して、消極手段型はマレーシア移住がダメだということではない。消極手段型でも結果的にマレーシアに移って大正解というのも大勢いる。要するに、マレーシアは本当に自分自身に合っているどうか、これを丁寧に検証する必要があるということである。

 二つ、大切なことがある。

 まず、業者情報。正直いって、いまマレーシアはある意味で過剰宣伝されていると思う。それはいろんな業者が商業的利益を得るべく、商品をきれいに包装するのがあたりまえだ。そこで、マレーシアがとにかく何もかも素晴らしいという一辺倒ではなく、客観的に良し悪しを伝えることができるかどうか、それが業者の質を見極める重要なポイントになる。

 次に、一般情報。特に個人(私も含めて)から発信されたいろんな情報。共通性を有するものもあれば、その個人独自の価値判断が濃厚に反映されるものもある。Aさんがいいと思ったものは必ずしもBさんにとっていいとは限らない。やはり、鵜呑みせず自身の最終的判断が欠かせない。

 ここまで言うと、あまり重苦しく思ってしまうかもしれないが、その必要はない。全体的に、マレーシアが嫌いになって日本に帰った人はごくごくわずかだという事実がある。マレーシアを実際に体験し、自分や家族のライフスタイルに合うかどうか、判断したうえで移住を考えよう。

 3月9日には、上海でマレーシア移住の会第6回会合・懇親会を開催する。私は移住実体験に基づいて、マレーシアの良い点悪い点、両面からざっくばらんで語りたいと思う。